雅楽の楽器演奏を学ぶ際に必ず出会うのが、

「唱歌」です。

初めての方は、楽器演奏なのに歌？と面食らうことが多いようです。


楽曲のメロディを覚えるものとして説明され、

楽器を持つ前にまず、身につけなければいけないものですが、

最初こそ懸命に歌い、覚えようとはするものの、次第に楽器を操り楽曲を演奏することに気を取られるようになってしまうようです。


ですので、最近のお稽古では、唱歌を再認識してもらう作業を行っています。


演奏が伸びないのは、「唱歌」の正しい習得と歌い込みによるイメージの構築が全く出来ていないから。

残念なことに、そうした場合には

ほぼ初心者の域を脱していない演奏レベルであることがほとんど。

音は出ている、息は続く、拍子はなんとなくそれっぽい。
（この、「それっぽい」というのが、またミソなんですが。。。。）

しかし、そこに楽曲の雰囲気や、独特の間、緩急、味わいはありません。

現状に満足してしまうのでしょうか、それとも伸び悩む現状に慣れてしまうからなのか。。。
楽器や、雅楽に「慣れた」と思ってしまう落とし穴なのかもしれませんね。

なぜ、「唱歌が大事」と言われるのか。

それを身をもって知るには、時間がかかります。
そして自分では気づきにくいものでもあります。

素直に、愚直に唱歌をコツコツを積み上げていくことの大切さは、思っている以上に大きいものです。


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